先日の記事でご紹介した愛媛県今治市にある松山刑務所大井造船作業場から逃げた男性受刑者が空き家に潜伏していたという事件は耳に新しいことと思います。
放置空き家の危険性が騒がれた中、またしても空き家の所有者をハラハラさせる事件が大阪府で起こっています。
ここでは、事件の報道を踏まえて、空き家の犯罪対策についてお伝えしたいと思います。
大阪・富田林署脱走犯の捜査を阻む、1340戸の空き家
今、世間を騒がせている大阪府警富田林署の面会室から男性容疑者が逃走した事件。
同署捜査本部では、潜伏している可能性があるとみて、空き家や倉庫を重点的に捜査しています。
なんと、松原市の空き家件数は1,340戸あるそうです!中には荒れ放題で放置している空き家もありますから、犯罪者が身を隠すには十分な戸数と環境が揃っているというわけです。
ニュース番組では連日、その様子が放送されています。
ご存知の方も多いとは思いますが、空き家を潜伏先にするという行為は、まさに割れ窓理論の理にかなっているのです。
【割れ窓理論とは?】
割られた窓ガラスを放っておくと地域への関心が薄れて同様の軽犯罪を招き、やがては凶悪犯罪につながるという学説です。(アメリカ:犯罪学者ジョージ・ケリング)
こうした犯罪を寄せ付けないための空き家にするには、一体どうしたらいいのでしょうか?
個別具体的な空き家問題に光をさす専門家の存在
ひとくちに犯罪を寄せ付けないといっても、実際問題どうしたらいいのか迷うところですよね?
空き家の所有者が前回記事で紹介したような対策に積極的に乗り出すのが一番良いのですが、所有者が高齢であったり、他県に住んでいたり、などの場合は、なかなか実現しないのが現状です。
その他にも、以下のような問題もあり、空き家問題は個別具体的でとても複雑です。
・相続したが相続人間で話し合いがまとまらずに管理責任が不明確になっていた
・撤去費用がない
・活用方法が分からない
・立地が悪くて売れないし、古くて貸せる状態ではない
さらに、相続など法的な問題も絡んでくると、八方ふさがりになるケースも多くあります。
そうなった場合、相続や税制、不動産市場との兼ね合いなど空き家について総合的に判断できる専門家の力が必要になります。
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